CLV21大阪大会に参加して

クリーンライフビジョン(CLV)21 大阪大会。

年に1度の業界最大のイベントです。

私も13日(金)に参加してきました。

今回は、来年12月から変わる、衣類のケアラベル関連の

機器の展示が1つの目玉だったと思います。

その辺りのお話は、別の機会にします。

私がこの展示会で探していたのは、【人体成形仕上げ機】でした。

人体仕上げ機は、機械メーカーさんの出展が少ない中でも、

三幸社さん、東信精機さん、直本工業さん、ワイエイシイさんと

アサヒ繊維機販さんの5社で出展されていました。

(アソポリさんの韓国製の機器を入れれば6社でしたが…。)

その中で、普段あまりお目にかかれない、アサヒ繊維機販さんの

人体仕上げ機の実演が見たかったのですが、今回は、展示は無しでした。

しかし、ブースでアサヒさんのスタッフと少しお話しをさせて頂き、

私が求めている物に近い機械だと感じました。

ウェット仕上げ用 高温高圧人体プレス AGF-1000
(pdfファイルが開きます)

何故、私が、アサヒ繊維機販さんの人体が見たかったのか?

他の4社の人体は、もちろん素晴らしい完成度です。

各種テンション機能や押さえ機能が付いて、

マイコン操作で様々な衣類に対応出来る高機能タイプ。

要は、【洗って、乾燥して、人体に着せて完成品】というコンセプト。

大手集中工場ではこのような機器を導入するべきだと思います。

人の手が加わると、仕上がり品質に『ムラ』が出てしまい、

品質の安定化、一定化が出来ないからです。

機械導入時には、その会社の経営方針に見合った機種を導入するべきです。

とにかく高機能だから、あるいは、単に安いから、という理由で導入すべきでは無いと思います。

量産工場では、選り取りみどりとは言いませんが、各社各様の特徴を確認の上、機器を選べますが…

私が探している人体仕上げ機は、ユニットショップ(個人店)向けの機器です。

洋服本来のシルエットに戻す為の人体仕上げ機を探していました。

【洗って、乾燥して、人体に着せて成形、その後プレス、アイロンで完成品

言葉は適切ではないかもしれませんが、【粗仕上げ】という考え方です。

私は、常々、ユニットショップでは、専用機よりも汎用性の高い機械、

多能工的な機械が必要だと思っています。

専用機だと費用対効果がなかなか出難い。

また、作業スペースの問題もありますから、専用機ばかり並べられません。

背広用・コート用に加えて、今度はブラウス用導入、という訳にはいかないでしょう。

ユニットショップ(個人店)では、結局人体に着せて完成という事はせず、

その衣類に合わせてポイント仕上げをするはずです。

そこが、品質の差別化になるはずです。

そもそも…

立体裁断で出来ている洋服を

平らな台で仕上げる事は出来ないはずです。

以前、こんなことを言われたことがあります。

『例えば、ジャケット。これは、一箇所も平らな所が無いはず。

クリーニング店は平台で仕上げているけど、

そんなことすると、形が変わってしまいますよ!』

これからは、アイロン仕上げが上手な職人さんが少なくなってきますね。

機械を上手に活用しなくては、品質の維持ができなくなります。

今回のケアラベルの変更は、我々クリーニング業界にとって、メリットとなる部分が結構あります。

アパレル業界が『クリーニング店を利用して下さい。』と言ってくれるケースが増えると思います。

ですから、我々もアパレル業界の要望に耳を傾ける必要があるのではないでしょうか?

正しい洗い方と同時に正しい仕上げ方と言うものを、見直す必要があるのでは、と思っています。

最終的に、消費者利益の確保が、今回のJIS改正の根幹の部分です。

アパレル業界にとってのお客様、クリーニング業界にとってのお客様、同じお客様ですよね。

消費者、アパレル業界、クリーニング業界が、三方良しとなる事を期待しております。

今回も最後までお付き合い頂きありがとうございました。

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株式会社宮商 宮川