最近、『溶剤の酸価値が下がらない』というご相談をよくお受けします。
もちろん、フィルター交換も回数を決めて
しっかりと定期的に行っている。
毎朝、タオルケット等で水抜きもしている。
というお店でも…です。
原因は…?
この時期、汗汚れがたくさん付いた衣類も多く、
しかも、クリーニングに出す頻度も低くなっている昨今ですから、
相当な汚れが蓄積していることが想定されます。
特にしっかりと洗っているお店。
検品前処理を行い、よく汚れが落ちるドライソープを適量使っているお店。
それだけ汚れをしっかりと落としている証拠でしょうね。
しっかりと洗おう、綺麗に洗おうと思っているお店では、
定期的に溶剤の分析を行っています。
色、臭い、水分、そして特に酸価値。
この酸価値が上がったままの溶剤で洗うことをすごく躊躇されます。
これは、至極当たり前のことですし、
クリーニング店は全てがそうでなければいけない事だと思います。
解決策としては、溶剤の入替えがやはりベストです。
しかし、事情があってすぐには出来ない場合もあります。
今日も、ちょうど1社、いろいろとお話を聞かせて頂きました。
まずは、今すぐに出来ることをご提案させて頂きました。
こんなお話をしました。
やはり、フィルター交換が必要ですね。
その前に、ひとつやって貰いたい事があります。
①『【CLパウダー】という、脱酸・脱水剤であるアロフェン(膠質土)を
粉砕、微粒子にした物があります。
この、【CLパウダー】を、ベースタンクへ投入し、
ポンプを回して、フィルター循環して下さい。
1袋50gですけど、3袋くらい入れて、30分くらい回して下さい。』
(※アロフェン(膠質土)は、脱酸・脱水剤として業界では有名な、
PC-Wと同じ原料です。)
『何故そうするのかというと、新しいフィルターにする前に、
なるべくベースタンクにある汚れ(この場合は、脂肪酸と水分)を
取り除いておきたい。そうしないと、新しいフィルターに負荷が
掛かってしまうので。』
その後フィルター交換となるわけですが…
②『フィルターは今まで、【MICS-340A】【MICS-340B】を
各一本づつ入れてましたが、
今回は、【MICS-340A】を2本にしましょう。
Aタイプのほうが、Bタイプより、脱酸・脱水性能に
優れているからです。』
『Aタイプには【CLパウダー】や【PC-W】の原料であるアロフェン
(膠質土)が全体の40%も含まれていますので…。』
というような、一連の流れをご説明させていただき、ご納得いただきました。
『近々交換しますが、次回の交換時には、
【MICS-340A】を2本にして、【CLパウダー】も使ってみます。』
となりまして、早速ご注文もいただけました。
ありがとうございます。m(__)m
まずは、この手順でやってみてください。
その後も、酸価値が下がるまで、フォローしますので!
《綺麗に洗いたい!きちんとした仕事をしたい!》
という声に応える、問題解決が出来るように、そして
役立つご提案が出来るように勉強の日々です。
今回も、最後までお読みいただきありがとうございました。
MICS フィルターシリーズはこちらで詳しく解説しております。
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