溶剤管理について。

溶剤管理について。

関東地方は、3月末から一気に繁忙期突入です。

洗う回数も増え、溶剤の汚れが気になりますね。
気温が上がってきてますので、溶剤の冷却と合わせて、
タオルケットなどでの毎日、水抜き作業をしないと、
水分と同時に、酸価値もどんどん上がってしまいます。

繁忙期に扱う衣類というのは、次のシーズンまで
仕舞っておく衣類が多くなりますね。

その間、臭いや変色、カビ等のトラブルが起きないよう、
ドライ機の溶剤管理を徹底したいところです。

忙しいとは思いますが、この時期に新規のお客様にご来店頂いたり、
年に1度、この時期しかご利用されないお客様もいらっしゃいます。
お返しした衣類で、後々がっかりさせることの無いよう、
溶剤管理をしっかりと徹底させましょう。

お客様に
『クリーニングに出すとキレイになる!やっぱり全然違う!』
と思って頂けないと、今後もクリーニングの総需要は
益々減少してくことでしょう。

皆様のお店、1店1店がしっかりとその意識をもって日々のお仕事に取り組む姿勢が
この20年間で失われた需要を少しでも取り戻すために必要な活動のひとつだと思います。

徹底した溶剤管理のためには、
本来、カートリッジフィルター(ろ過材+吸着剤)と蒸留機の併用が必要です。
しかし、いきなり蒸留機を購入するというのも大変かと思いますので、
せめてカートリッジフィルターについては、
その内容をしっかりと吟味した物を使用して下さい。

弊社では、溶剤管理の為にオリジナルのフィルターシステムをご提案しております。
ご使用いただいている多くにクリーニング店の皆様から、大変喜ばれております。

カートリッジフィルターは、性能も価格もいろいろですが、
価格だけに惑わされる事の無いよう、
性能と価格のバランスのとれた商品を選定して下さい。

選定の基準は自店の(ご自身の)品質基準をしっかり持つことです。

以下に、弊社オリジナルフィルターのご紹介をさせて頂きます。

ご参考になれば幸いです。

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溶剤の汚れは色だけではありません。

水分過多、脂肪酸によるクリーニングトラブルが増えています。

水分過多によるトラブル・・・縮み・色泣き・輪じみなど

遊離脂肪酸によるトラブル・・・悪臭・黄変・カビ発生など

『クリーニングに出したんだけれど、戻ってきた衣類が臭う。』

『しまっていた衣類が黄ばんだ(カビが生えた)。』

などと言われないように溶剤管理を徹底しましょう。

水分に関しては乳化するほどであれば分かりますが、
そこまでひどい状態になることは滅多にないので
見過ごしていることが多いかと思います。

脂肪酸についても、酸価を測る簡易的な試薬で定期的に測定し、
早目にフィルター交換をすることが大切です。

フィルターを交換しても色は取れるが、水分と酸価が下がらないことがあるかと思います。
(フィルターを長く使いすぎると、交換しても過剰に汚れがついているため、
すぐにフィルターの効果が無くなってしまうことがありますのでご注意下さい。)

しかし、適正なタイミングで交換しているにも関わらず、酸価値が高いままであれば、
フィルターの中身について、メーカーさんに確認された方がよいかと思います。

一般的なフィルターには活性炭に脱酸・脱水剤として
活性アルミナやシリカゲル、アロフェン(膠質土)などが配合されていると思います。
ただ、それらの成分がどの程度配合されているかが重要です。

脱色・脱臭剤には…活性炭(石炭・木材原料・椰子殻と主に3種類あります。
石炭は持続性があり、木材・椰子殻活性炭は即効性があります。)
脱酸剤には…活性アルミナ・アロフェン(膠質土)など
脱水剤には…シリカゲル・アロフェン(膠質土)など
もちろんろ紙の性能も大切です。最近は紙ではなくて、不織布製のものもあり、
水分による膨潤を抑え、ろ紙の目詰まりが少なくなるので安定した性能が保てます。
このほかにも吸着剤はいろいろありますが、とにかくドライクリーニング中に
衣類から出てくる汚れに適した吸着剤の選定と配合がポイントになります。

弊社オリジナルフィルター 【MICS シリーズ】をご紹介します。

MICSフィルターはAタイプとBタイプの2種類があり、お客様の目的に合わせて、
組み合わせ選択が自由です。

Aタイプ
●脱色、脱酸、脱水とバランス良い溶剤管理ができます。
●遅効性で徐々に性能を発揮するタイプです。

Bタイプ
●主に、脱色性能に優れます。
●即効性活性炭を使用しておりますので、フィルター交換後、
素早く溶剤を清浄化します。
(遅効性の活性炭も配合しておりますので、持続力はAタイプと同様です。)

AとBをセットでご使用いただくと、とても効果的です。

共通の特徴
①脱水・脱酸剤として最も効果的な天然アロフェンを原料として、
活性炭を練り込んで顆粒状に精製しているので溶剤の流れ、
圧力損失が一定です。

②アロフェンの力で溶剤中の脂肪酸、余分な水分、臭いを強力に除去し、
活性炭で色素を素早く取り除きます。

③その平均細孔は40〜50Å※(オングストローム)で、1gあたりの表面積は
300〜330㎡(テニスコート一面ほど)もあり、そこに溶剤中の汚れ成分を吸着します。
特に水に対する親和力が大きい。
※Å(オングストローム)とは、長さの単位で、100億分の1メートル(10-10m)、
すなわち0.1nm(ナノメートル)を表す単位のことである。

④アロフェンは溶剤メーカー、OA機器メーカー、医薬品メーカー、IT産業など
様々な分野で使用されており、その吸着特性は高く評価されています。

ぜひ、一度使ってみて、その違いをご確認ください。自信を持っておすすめします。

弊社で取り扱っているフィルター一覧表です。
※ろ過面積と吸着剤量のバランスが大切です。
※代表例として470タイプだけの表になっておりますが、
もちろん470タイプ以外も取り扱っております。

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以上です。

溶剤管理について、何かお困り事がございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

info@miyasho.co.jp