10月20日に、取扱い絵表示の新JIS制度が公示されました。
繊維製品の洗濯表示に関するJISを制定(経済産業省)
新JIS L0001 と旧JIS L0217 との対比表(経済産業省)
ISO(国際規格)では、日本の洗濯習慣上必要な記号(自然乾燥表示)や一般的に使用されるパルセーター型(たて型)洗濯機の試験方法が規定されていなかったため整合化の支障となったが、日本が改正提案を行い、2012年にそれを反映したISOが発効され、整合化への環境が整備されてこの改正に至りました。
今回制定のJISは下記の通りです。
①JIS L0001 繊維製品の取り扱いの関する表示記号及びその表示方法
②JIS L1930 繊維製品の家庭洗濯試験方法
③JIS L1931-1 繊維製品の商業クリーニング-第1部:生地及び製品の評価方法
④JIS L1931-2 繊維製品の商業クリーニング-第2部:パークロルエチレンによるドライクリーニング試験方法
⑤JIS L1931-3 繊維製品の商業クリーニング-第3部:石油系溶剤によるドライクリーニング試験方法
⑥JIS L1931-4 繊維製品の商業クリーニング-第4部:ウェットクリーニングの試験方法
今回の制定では最も特徴的なことは、消費者とクリーニング業者、両者に対する表示となり、
商業クリーニングとして従来のパーク、石油に加えて、ウェットクリーニングが制定されたことです。
このウェットクリーニングについては、多くのクリーニング店で実施されている、いわゆる「汗抜き」ではありません。
ISOでのウェットクリーニングは、あくまでもパークや石油の代替溶剤として「水」を使用する独立した洗浄方法とされています。
このためドライクリーニングの補助的な物と考えているクリーニング店では、
今後、ウェットクリーニングという独立したメニューを用意する必要があります。
詳しくは日本工業標準調査会で今回制定された、新JIS規格が冊子で購入出来ます。(ダウンロードも可pdf ファイル)